2020年2月21日金曜日

オペアンプで遊ぶ

最近、テレワークが流行っているようです。
でもおじさん、テレワークでやることがない。
そこで、今日はオペアンプでヘッドフォンアンプをつくって電子工作をしてみようと思います。

アマゾンで安く売っているヘッドフォンアンプキットがこれ。
A47アンプというらしいです。
ChuMoy Ampというチューモイさんが作ったアンプをAphearedさんという方が改造して、その頭文字のAらしいです。

http://www.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja203/jaja203.pdf
このOP2604の回路図を参考にしたんですね。

このアンプとっても音がよいという噂。
このA47アンプのキットの回路図が以下のものです。


このアンプ、NE5532というオペアンプICを使ったアンプキットなんで、多くの音楽系の楽器や電子機器にこの回路がそのまま使われています。

オーディオマニアや音楽マニアの間では、オペアンプを使った音楽系のものは使用するオペアンプを変えると音が変わるというんです。
そんな都市伝説があるわけねーだろ。
面白いことにオペアンプのICって50円から数万円するものまであります。
なんなんだこの不思議なオペアンプの世界。

ということで、オペアンプを変えると本当に音が変わるか、このキットを2個買って作ってみました。そして、片方のオペアンプを100円のNE5532から500円のMUSES8920に変えてみます。

たしかに、断然MUSES8920のほうが音がいい。
なんで?

https://blog.bnikka.com/audio/chumoy.html

いろいろ調べると、そもそもこの回路図はFETのオペアンプ用に作られた回路です。
NE5532はバイポーラのオペアンプ。バイポーラだと入力バイアス電流が大きいのでR12とR13の抵抗が高すぎます。
OP2604使うと値段が高くなるから値段の安いNE5532に変えたのね。
NE5532に変えるのならばR12とR13も変えないと音悪くなるでしょ。

これ、オペアンプを変えると音がよくなるんじゃなくて、コストダウンのためにオペアンプを安いものに変えて、抵抗の値も変えないといけないのにそういうこと知らなくて音が悪くなっているだけでしょ?
なにも考えないでオリジナルからコピペするからこうなるんだよ。

プログラムもたった一行のミスでアプリが落ちたりシステムが止まったりして大変なことになりますが、アナログな電気回路もたった一か所のミスが致命的になるんですね。
プログラムの場合、ミスると動かないのでわかりますが、アナログ回路だとミスっても音が出るから気づかないんですね。

どうも世の中のオペアンプを変えると音がよくなるというのは、オペアンプを変えると、コピペミスで間違った回路が正しくなるからも一理あるようです。

次回はコンデンサーを変えると音がよくなるという都市伝説を実験てみよう。


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